東南アジア地区での中国人による基板リサイクル

アジア地区での基板リサイクルについては台湾を除いてあまり詳しくないのですが、最近耳にする機会が増えた話題が一つあります。それは中国の貴嶼(グイユでスクラップのリサイクルをしていた中国人達が、東南アジアの国々へ移って同じような仕事を始めているということです。

貴嶼というのは广东省汕头市潮阳区西部にある街で、10年弱前に中国最大の電子スクラップリサイクル街として一世を風靡した村の名前。この街に中国中のリサイクル業者が集まり、世界中から大量のスクラップを集めて不適正処理を行っていました。しかし鉛や水銀他による酷い土壌・水質・大気汚染などを引き起こしたために当局から厳しく締め付けられ、また諸要因により中国へe-scrapを輸入することが困難になったために、今ではリサイクル業者はほぼ居なくなっています。

しかし最近になって、この場所にいた中国人リサイクル業者達が東南アジアの比較的所得の低い国に移り、全く同じ仕事を始めているそうです。それは同時に、中国で引き起こした酷い環境汚染を移動先の国々でも引き起こしていることを意味します。

現在でも中国へ家電雑品等を輸出されている方も数多くおられると思います。また近い将来に彼らが日本へやって来てe-scrapを集めて回る日が来るかもしれません。その時は思い出してください。貴方が売った不要品が、有害物質の輸出入を規制しているバーゼル法に違反して輸出されている可能性が極めて高いということ。更には、貴方が売ったe-scrapが現地で公害を生み、奇形児を大量に発生させる一因になっているということを。

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