デスクトップコンピューターマザーボードを買い取らせて頂く際には、
・Pentium4マザーボード
・Pentium4よりも古いマザーボード
に分けていただくことが、現在のこの業界では一般的になっています。数年前には、
・DELL社製のマザーボード
・その他のメーカーのマザーボード
などと分けて頂いていた時代もありました。
何故わざわざコンピューターマザーボードを分けて頂くのか?それは当然、両者の価値が大きく異なるからです。更に踏み込んでいえば、Pentium4マザーボード基板に含まれている貴金属量が、重量比で更に古いマザーボードと比べて遙かに少ないからです。この理由は技術の進歩と低価格品の普及に他なりません。
10年前には10万円以上払って買わなければ満足に動かなかったパソコンが、今では3万円も払えば業務上何の支障も無いほどマトモに動きます。「パソコン自体の性能は上がったにも関わらず、値段は下がってきた」ということです。この状況をパソコン部品の製造メーカー側から見えますと、「部品の性能は向上させつつ、製造原価を削ってきた」ということになります。でも何も犠牲にすることなしに両者を両立させることは製造メーカーにとっても極めて難しい。そこで何をしたのかといいうと「品質を犠牲にした(見切った)」訳です。
身の回りの家電製品を思い出してください。日本製品ばかりば身の回りにあった当時に比べて、今の家電製品(特に中国などの発展途上国で作られた製品)ってすぐに壊れませんか?それは日本のメーカーが製品の品質を維持するために製品中に100の貴金属を使っていたのに対して、発展途上国のメーカーは価格競争力を出すために50とか70の貴金属しか使わなかったということです。そのしわ寄せが製品寿命に現れ、現在の家電製品は壊れやすくなってしまっている訳で。
Pentium4マザーボードが昔のマザーボードよりも安いのも全く同じ理由で、昔はICやLSIの中に金線を使っていたにも関わらず、Pentium4マザーボードの時代に入ると金線に変わって金メッキを施した銅線を使うようになった等々の素材変更と原材料価格の削減が行われました。
なおこの手の話はデスクトップコンピューターマザーボードに限った話ではありません。ほぼ全ての種類の電気製品で同じ状況が発生しています。チューナー基板やルーター基板などが特に酷いかな?
新規で発展途上国から基板を輸入されようとされる方は、まずはこの手の内容にご注意ください。他にも注意点は数多くありますが、また追々。